会報『あすなろ』2013年9月号
全国大会を終えて

先月の17日、18日の2日間。代々木の体育館において國際松濤館空手道連盟の全国大会が行われました。
初日は、たくさんの保護者のみなさんが応援に来てくださり、あちこちで拍手・声援が聞こえていました。組み手では、ほとんどの人が初戦を突破しましたが、いつも出ている全空連ルール(こちらはメンホーに触れたら反則)との差になじむ前に負けてしまった人が多かった(特に小学校高学年・中学生)ようです。型はまだまだ稽古不足、というのが露呈してしまった形です。2日目は、小学三年男子組手でS田君(準優勝)、小学四・五年女子組手でT岡さん(三位)、約束組手でI嵐君・K田君ペア(三位)が出場しました。
昨年度から比べると、かなり実力はついてきています。負けた勝負も、ほんの僅差であったと思います。きっと来年は、今年の結果を上回っていけると思います。
支部長の独り言 『夢と目標』
夢にもいろいろあります。夜寝てから見る夢、昼間ぼーっとしている時見る夢、明るい未来の夢。心の中で創造した夢を見るのは人間だけです。『夢』…とてもいい言葉だと思います。くじけそうになった時、おちこんだ時、絶望の崖っぷちから、人間を救い出してくれるもの、それが『夢』そして『希望』だと思います。夢や希望を持つことにより人間は、困難な現在、そして、辛い過去を乗り越えていくことができるのです。夢や希望を持つことにより、今をそして、将来を生きる力を持つことができます。しかし、考えてみると、夢(や希望)は3つの種類に分けられるようです。
1つは、「鳥のように自由に空が飛べたらな~」というような実現の可能性のない、まったくの夢。そして、「黒帯になれたらな~」とか「試合で勝てたらな~」というような努力によって実現できる夢、(希望)。最後が「宝くじの一等当たらないかな~」みたいな全くの運任せ・人任せの夢です。(どの夢も私たちの心を癒してくれますが、当然人生で持つべき夢・目標は2つ目のタイプの夢です)
ところが、今の日本の若い人の多くが『夢』のない人生・毎日を送っているというのです。「何をやったって、先が知れてる」だから夢なんか持ったってしかたない。というのが彼らの言い分らしいのです。今の若い人達は、生まれた時からそこそこの(贅沢な)生活をしています。欲しいものはたいてい手に入れることができるため、○○をガマンして…という経験がほとんどありません。三つ子の魂百まで。ではありませんが、小さい頃に何でも自分の意志が通ってしまう生活が続いてしまうと、大人になっても感情をうまくコントロールすることができないのです。かつては学校に行くようになると、学校の中で(いろいろな衝突が起こる中で)もまれ、徐々に自分と相手との(考え方の違いを知り)つきあいを学ぶことができましたが、残念ながら現代の学校は、その力を失いつつあります。
だからこそ、町道場などで、自分の思いが通らない時間を過ごさせ、心の耐性を作っていくことが、将来の幸せ(人間関係)作りに大きな意味を持ってくるのです。ただ、大会の結果からもわかるように、同じ道場に通っている子でも、その伸びに大きな差が出てきます。これこそが、その子達が自分自身の夢・目標を持っているのかどうかの差なのだと思うのです。稽古に来て、ただ何となく時間が過ぎればイイと思っている子と、「前の試合で負けて悔しいから、次は絶対勝ちたい」という明確な目的を持っている子とでは、当然のことながら大きな差が出てきます。同じことが、人生においても言えるのです。ただ漫然と毎日を送っている人と、夢を持ち、その夢に向けての明確なビジョンを持って生活している人では、数年後の人生に大きな差が出てくるのです。特に就職前の学生のうちに、そのことに気がついて努力できる人と、そうでない人では、全く違った人生が待っているのです。そのことを忘れて大人になって、「あいつはイイ生活をしやがって…」(以前に述べた通りです)という人が、増えてきてしまっているのです。
せっかく空手をやるんだから、何か自分の目標を持ちましょう。小中学生は、「次の大会で○回は勝つ」とかでもいいし、大人は「○kgやせる」でもいいし、「(なるべく)休まず、稽古に出る」でもいいと思います。その目標(夢)に向けて、何らかの努力ができることが、きっと(自分の中の)何かを変えてくれるはずです。稽古にいくまでは、億劫で「サボっちゃいたい」という思いがよぎります。でも終わった後の、「今日も頑張って、いい汗かいたな~」という満足感・爽快感を思い出して、稽古に向かいましょう。
支部長 重田紀元
