会報『あすなろ』2015年1月号

支部長の独り言 『資格』

 

先月末に当道場で空手を学んだ30代から50代の15名が集まって忘年会?を行いました。私もその場に参加させていただき、何年経っても、空手という武道を学んだ仲間として、語り合える喜びを共有することができました。社会に出て、何か1つでも趣味のようなものがあると、人生の楽しみは倍増します。いつかまた、そのメンバーがひょっこり汗を流しにきてくれたら、素晴らしいことだと思います。

また1つ、新しい年が始まりました。今年はいったいどんな年になるのでしょうか?できれば災害がなく、皆様が健康で笑顔で過ごせる年であって欲しいものです。

前の車やけにのろのろ走っているな~と、(2車線道路なので)追い抜きざまに見ると、その運転手はスマホとにらめっこ。近年、スマホ依存症ともいえる子どもの増加が問題となっていますが、最近は子どもだけでなく大人でも、同じような人が多くなってきているような気がします。通常の生活の中で、人間は情報の90%以上を目から取り入れています。ですから、自動車の運転中に1秒間スマホの画面を見るということは(時速60kmで走行していると)約17mも目をつぶって運転しているのと同じになります。前の車との車間距離をどんなにとっていたとしても、突然飛び出してくる物(人)には全く反応できないのです。自動車を運転するには、運転免許という資格が必要です。しかし、スマホはネットで全世界とつながっているというのに、その扱いにおいて何の資格もいりません。だからこそ、子どもがおもしろ半分でアップ(ネットに投稿)した画像が、世界中にばらまかれてしまう。などといったことが起こってしまうのです。

多くの武道が段級制を採っていて、自己の上達の度合いが客観的に評価される仕組みになっています。空手は9級から始まり1級を経て、段(初段)に移行します。黒帯を締めるということは、空手に関して“一通りの技能(心も)を身につけた”別の言い方をすれば、“1人でも稽古ができるようになった”ということだと思っています。いつも稽古の中で私は『帯に恥じない技』という言い方をします。私事で恐縮ですが、自分が初段をいただいたとき、自分はまだそのレベルに達していなかったと思います。でも黒帯を締めるからには、黒帯に恥じない技をしなければ…、と頑張れたような気がします。

今まで結構な数の黒帯が会から贈呈されました。残念なのは黒帯が目的(最終到達点)で、初段になると空手を止めてしまう人がいることです。1人でも稽古ができる、ということはどんな時でも稽古を続けられる。ということです。継続があってこそ、強い心と体を維持できるのだと思います。長い人生において、いろいろな時期があるでしょうが、健康な体と、健全な精神を持ってさえいれば、どんな困難でも乗り越えて、幸せを勝ち取っていけるのだと信じています。黒帯は単なる資格ではありません。継続によって維持できる価値なのです。黒帯を取ってからがスタートです。  これからもみんなで汗をかいていきましょう!

支部長 重田紀元

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