会報「あすなろ」2017年9月号「脳をだます」
「人生、山あり谷あり」とはよく言われますが、実際には辛いこと・苦しいことの方が、
楽しいこと・嬉しいことより多いような気がします。年間2万人を超える自殺者の数は、
それを表しているかのようです。しかし、中には(私のように)「人生は、なかなか楽しい
もんだ」と思って生活している人もたくさんいます。以前にも述べたことがありますが、
コップにジュースが半分あるのを見て「まだ半分ある」と思う人と「もう半分しかない」
と思う人がいるように、同じ境遇でも「辛い」と思う人と「けっこう楽しい」と思う人が
いるのです。どんな事柄も、見方・感じ方によって、全く違った思いが残るのです。
今置かれている状況が同じなら「辛い」と感じるより「楽しい」と感じられたほうが良い
に決まっています。もちろん最大のポイントは感謝の心を持つことですが、今回は“何事
もポジティブに考えられる方法”について述べたいと思います。それはタイトルにあるよう
に、脳をだますのです。
我々の体には、自分で自由にコントロールできる部分とそうでない部分があります。
例えば手は、自由に動かせますが、心臓は自由に止めたり動かしたりできません。
同じように心(脳)にも自由になる部分とならない部分があるのです。加えて人間の脳は、
ちょっと面白い性質があります。それは「思い込みが強い(だまされやすい)」ということです。
目の錯覚による図形など見たことがあると思います。

この現象でも分かるように、意外と脳は正しい判断ができません。
特に辛くもないのに、下を向いてため息をついていると、脳は
「今はつまらない状況なんだ~」と思い込みます。これを逆手
にとって利用します。辛い時、苦しい時、あえて笑顔を作るのです。
初めのうちはなかなか難しいのですが、無理してもでも笑顔を作って(下を向かず)前を向いて、
胸を張って歩いていると、「今まで悩んでいたことは、実は大したことではないのではないか?」
と脳が判断するようになります。
こうなると、しめたものです。何の道具も使わず、医者にも行かず、たったこれだけで、心の
持ちようが、ガラッと変わるのです。そんな簡単に笑顔なんて作れない。という状態に陥っている
場合もあるかと思いますが、そんな時に有効な方法があります。
それは、悩んでいることを紙に書いてみるのです。
例えば「○○が自分の悪口を言っている」「仕事で自分を認めてくれない」…。
とにかく自分を苦しめている、と思われることを思いつくままに書き出してみます。すると自分の
悩みを客観的に見ることができます。たいていの場合、実際に死にたいほど悩んでいることも、意外
と大したことがないことに気がつきます。悩みの多くは、自分がその原因を作っていることが多いのに、
自分かわいさから「あいつが悪い」「あいつのせいだ」と思う事で、解決(他人は変えられないのです)
を難しくしているのです。
いつも言うことですが人間の死亡率は100%です。
どうあがいたって人間は必ず死ぬのです。
ならば、それまでに残された時間を“人間に生まれてきた幸せ”を感じながら生きていった方が、人生得を
した気がします。
笑顔で生活していきましょう!
平成29年9月2日 支部長 重 田 紀 元

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