会報「あすなろ」2018年7月号 「楽しむ心」
ここ最近、ニュースと言えば、やれ殺人だ、とか政治家の不祥事だとか、楽しいニュースが少ない気がします。
そんな中でも、安い契約金(と言っても我々からすれば夢のような金額ですが…)でアメリカに渡って活躍を続
けていた(残念ながら現在は、右肘の靱帯を怪我して登録抹消中)大谷翔平選手のニュースは、全ての日本人に
大きな喜びを与えてくれていました。
当初の予想を大きく裏切った鮮烈なデビューから、徹底的に研究されて思うように成績が伸び無くなっていま
したが、それでも、彼がアメリカで人気者になれた大きな理由が“彼自身が心から野球を楽しんでいる”事なの
かもしれません。少年野球では当たり前の「4番でピッチャー」も、高校生になるとまずいなくなってしまい
ます。ましてデータずくめで管理されている大リーグでは、当初から「大谷が活躍できるはずはない」という
見方が一般的でした。しかも怪我する前には、ほとんどのチームからの研究成果が出てき始めたのか、投手と
しても打者としても平凡な数値しか残せていないことから、どちらか一本に絞って大打者、あるいは大投手を
目指すべきだろう。という評論家の意見が紹介されていました。
確かに、タイトルを獲ったり、大金を稼ぐならどちらかで好成績を残した方が良いのかもしれません。でも、
彼が野球の本場アメリカで人気なのは、観客にスポーツ本来の楽しさを伝えてくれているからなのだと思うの
です。
彼の純真な笑顔を見ていると「本当に野球が好きなんだな~」と感じるのです。彼にとっては25歳を過ぎてか
ら大リーグに移籍すれば、莫大な契約金がもらえる事よりも、「野球の本場でやってみたい」という野球少年
の思いそのものが、大リーグへの移籍の理由だったと思うのです。
最近物騒な事件が多く「もし被害に遭った人が武道の心得を持っていたら、一方的に命を奪われることはなかっ
たのでは…」と思うと、せっかく空手をやっているんだから、自分と自分の大切な人くらいは守ってやれるだけ
の力をつけてやりたい…。と最近は「基本基本」と言い過ぎていたように思います。
7時の段階で人数が少ないのは、そんなことも影響しているのかな?と感じるようになりました。水曜日に三木
指導員が組手のレベルアップに向けての新しい練習方法を取り入れてくれています。その時の子どもたちの顔を
見ると、とても楽しそうです。どんなに基本が大切でも、空手を辞めてしまっては意味がありません。先ずは、
体を動かすことを好きになってもらい、その中で少しずつ強さを身に付けていってもらえば良いのでは?と考え
るようになりました。ただ、基本をやらないということは、のべ何万人という先人の教えを無視することになり、
空手ではなくなってしまいます。空手の道場ですから、試合に勝つだけの人間を育てることは考えられません。
人間修養という観点を無くしてしまってはキックボクシングのジムと何ら変わりが無くなってしまいます。とに
かく、好きこそものの上手なれ、で『楽しんでやる』ことを忘れずに人生も空手もやっていきたいと思います。

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