会報「あすなろ」2023(令和5年)年3月号「5類」
「経歴書の書き方が分からないのですが…」「得意分野ですが何を質問されるか
分からなくて不安です…」TVのITハイクラス転職のCMで流されていた、転職希
望者役のタレントさんの台詞です。このCMを見て、思わず笑ってしまいました。
そんな基本的なことすら答えられない人間が、ハイクラス(今より好待遇の仕事)
転職など、できるはずがありません。自分に自信を持つことは大切なことですが、
何の裏付けもない自信?を持った人間だらけになってしまうことが、この社会に
とって良いことなのでしょうか?
LGBT(最近はLGBTQだそうです)の人達への配慮、○○ハラスメントへの社会
的制裁…と、ここ数年のうちに、私たちを取り巻く『人権尊重』の環境が大きく
変化していきました。義務教育のみならず保育園ですら、ちょっとでも子どもに
負荷がかかれば「体罰だ」。いつしか子どもは叱ってはならないものとなり、と
にかく“褒めて伸ばす”ことが求められています。褒めて伸ばすこと自体は素晴ら
しいことではありますが“欠点を指摘されない”まま成長していくことは、後の人
格形成にとって良いことではないと思うのです。つまり、どんなことでも「自分
は悪くない」と思う人間が増えていくのです。私がいつも言う言葉で「いいこと
はお陰様、悪いことは身から出た錆」というのがありますが、今の若い人達の多
くが「良いことはあって当たり前、悪いことはみんな人のせい」と思っているの
ではないか?と、最近のくだらない事件(回転寿司で、醤油瓶をなめて戻すような
映像を投稿するなど、自己顕示欲というだけでは理解に苦しむ)を見ていると思わ
ずにいられないのです。
5月8日からコロナ感染症の扱いを「2類相当から5類に引き下げる」ことにな
りました。それに伴い、今月の13日からは屋内でのマスクの着用も「個人の判断」
にゆだねられることになりました。広島サミットの議長国として、海外からの要人
を招くにあたり、マスク着用を海外並にしたいという思惑も絡んでいることは明ら
かです。マスクの有効性については、過去に何度も述べました。3年間のマスク着
用生活で、コロナ感染を抑えることができたかと見れば、その効果は明らかです。
感染症の扱いを引き下げようが、マスクを外そうが、コロナウイルス自体がなくな
った訳ではないのです。どちらかと言えば、“コロナウイルスを恐れすぎていた”と
いう方が正しいのかもしれません。特にオミクロン株になり感染力が増してからは、
感染しても2日ほどの喉の痛みと同じく2日ほどの発熱。これで回復してる人が圧
倒的に多いのです。こうなると“コロナ=死”という図式は壊れ、インフルエンザ並
みの扱いも納得できる人が多いはずです。
周囲の行動を見て自分の選択を決める、いわゆる同調圧力がとても強い日本人も、
このコロナ騒動を機に(正しい知識を持って)自らの判断で、自分の行動を決めてい
く意識を持っていっても良いのかもしれません。冷静に自分の能力を判定していく
ことは、これからの人生にとってとても大切なことだと思います。こつこつと稽古
を続ける中で自分の力を知り、不足しているところを補っていく。とにかく日々の
稽古を大切にして欲しいものです。

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