会報「あすなろ」2023(令和5年)年8月号「免疫力低下」
先日、小学校の教員をやっている友達と会いました。
彼は宿泊学習での出来事を話してくれました。ある児童が「頭が痛い」
「気分が優れない」と申し出て、親に迎えに来てもらい途中で帰ってし
まった時、他の子ども達は「いいな~、帰ってゲームができて」と、そ
の夜、その子と話ができないことを寂しがるのではなく「自分も帰って
ゲームをした方が楽しい」と話したそうです。かつて宿泊学習や修学旅
行と言った宿泊を伴う行事は、子ども達にとってとても楽しみなもので
した。ところが、集団で寝泊まりすることが、楽しみより苦痛だと感じ
る子もいるというのです。集団で寝泊まりすると“自分の自由にならない
時間”が格段に増加します。今は学校でも叱られるということがありませ
ん。ちょっと強い口調になれば暴言だ、パワハラだと騒がれてしまいます。
家庭の事情で『躾』がなされない子どもは、我慢をするなど自分の心をコ
ントロールする方法を学ぶ場所がなくなっています。
今年の5月8日から、コロナウイルス感染症が5類感染症に移行しました。
巷では「ようやくコロナが終わり、日常が戻った」と、マスクの着用や諸々
の規制がなくなりました。しかし「コロナは第9波に突入した」とも言われ、
気温の高い夏場でもマスクを着用をしている人もいます。コロナは相変わら
ずの感染力を維持していそうですが、確実に弱毒化しています。過去に何度
も触れましたが、マスクは感染者がウイルスを拡散させるのをある程度抑制
する効果はありますが、コロナを防ぐ力はほとんどありません。ですから熱
中症とのリスクを考えると、夏場の屋外でマスクを着用する意味はありません。
最近ヘルパンギーナが流行っているというニュースを良く聞きます。ヘルパ
ンギーナとは、主に小児の間で夏に流行し、発熱・喉の痛み・口腔粘膜の水膨
れなどが現れる病気で、昔から言われている夏風邪のことです。かつては何で
もなかった病気が、どんどん我々人間を苦しめる病気となっていきます。
コロナの流行によって(特に日本人は)身の回りの除菌や殺菌という行為が日常
化しています。TVを見ていても、洗剤、歯みがき、家の掃除…何でも消臭、除
菌と細菌やウイルス、さらには害虫といわれる虫などは目の敵です。アウトドア
がブームといわれていますが、殺虫剤をまきながら河原でバーベキューをしてい
る姿などを見ると違和感を覚えざるを得ません。
日本人はきれい好きな民族として知られていますが、昨今の様子を見ていると
「もう少し自然と調和ができても良いのでは?」と思うのです。暑い季節にクー
ラーの効いた部屋から出ないのではなく、暑い中で汗をかき、暑さへの順応力を
高めていくことも必要だと思うのです。ある靴のCMで「かがんで靴を履くのは面
倒だ」みたいな文句で、簡単に靴が履けるというのがありましたが“ちょっとしゃ
がむこと”すら億劫と感じるようになったら、人間どうなってしまうでしょうか?
科学が進んで便利になればなるほど、人は動かなくなります。でもそれは決して
『人間の勝利』ではないはずです。

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