会報「あすなろ」2022(令和4年)年3月号「オリンピック終了」

初の夏期冬期同一都市開催となった「北京オリンピック」ですが、熱戦を繰り広げた選手を尻目に

「競技以外の様々な問題が話題になってしまった大会」だった気がします。

かつてオリンピックは『平和とスポーツの祭典』として、純粋に(アマチュア)選手が技を競い合う場

でした。しかし1974年に、オリンピック憲章から「アマチュア」という文字が削除され1988年のソ

ウル大会から、現在のようなプロ選手が参加するようになり『多くの利権が絡み合う行事』へと変わ

ってしまいました。選手は、単なる『名誉』だけではなく、国やスポンサーからの莫大な『報奨金』

などを手に入れられるようになりました。また、選手の知名度アップは(独裁)国家の国威発揚の場と

しても利用されるようになりました。

ROC女子フィギュアスケートの選手たちも、そんな国家の戦略に巻き込まれた犠牲者だったのかもし

れません。驚かされたのがコーチのトゥトベリーゼさん、彼女は練習場を『工場』、選手を『材料』

と呼び、化粧の仕方、歩き方、話し方などまで徹底指導管理。そうまでする理由は、国などから支払

われる莫大な報奨金と名誉。今回のオリンピックだけでも4000万円近い収入があったと言われてい

ます。こうなれば、選手は単なる(お金を稼ぐ)道具。銀メダルのトゥルソワ選手は「私は、このスポー

ツが大嫌い!」と叫びました。彼女たちは、何のためにスケートをやっているのでしょうか?また、

ドーピング違反したワリエワ選手に15歳だからと出場を許可してしまったWADA(世界アンチ・ドー

ピング機構)の判断も、あの結果を見てしまったら…今後にいろいろな問題を残してしまいました。

日本でも、いろいろな問題(特にSNSがらみ)が話題となりました。初めは高梨沙羅選手。

15歳でW杯初優勝以後、男女を通じて歴代最多優勝を誇る、金メダル最有力選手でした。ところがメ

ダル獲得を逃すと「化粧なんかしていないで、競技に集中しろ」などとネット上で『メイク批判』が…。

25歳の女性が「化粧」することは、何も特別なことではありません。ネット上で人を批判している人を

調べたら“成功とはほど遠い人たちばかりだった”そうです。

まあ、大成功している社長が、毎日ネットで悪口を書いている、という姿はそうそう想像できませんが…。

文豪トルストイは「幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はいずれも、それぞれに不幸なもので

ある」と言ったそうですが、心の貧しい人達…、何とも寂しいものです。

私はいつも「空手は単なるスポーツではなくて武道だ」と言っていますが「稽古が辛い」と感じるだけで

「楽しさ」を感じられないと、長続きしません。

中でも一番の楽しみ(喜び)は“自分の成長が感じられること”だと思っています。空手は、肉体的にも精神

的にも「強くなった」という喜びを与えてくれます。これは、どんなにお金があっても手に入れることは

できません。昇級(段)、新しい型を覚えること…、稽古の中にも楽しさは、いっぱいあるはずです。

それを見出して、稽古を続けていけるかどうかです。残念ながら(自分のことは棚に上げて)他人を批判する

人はなくなりません。当然、そんな人の目(言葉)を気にして、自分の生き方(考え方)を変える必要など全く

ありません。“自分を失わず生きていける力を持つこと”は、空手を学ぶ価値の1つだと思います。

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