会報「あすなろ」2023(令和5年)年1月号「これから先…」

あけましておめでとうございます。

暮れには、久しぶりに保護者の皆様と、忘年会という形でいろいろなお話をすることができ、

有意義な一時を過ごすことができました。また新たな1年を、みんなで元気に迎えられたこと

に感謝しながら、そして今年は7月8日・9日実施の全国大会に多くのメンバーが参加できます

ように、頑張って稽古に励んでいきたいと思います。

試合といえば、昨年は8月に國際松濤館空手道連盟(以下SKIF)の全国大会、11月に木更津市

空手道連盟の大会、そして12月にはSKIFの関東地区大会が、それぞれ3年ぶりに行われました。

いつも私は「試合で負けることがあっても、礼儀と気合いでは負けないように」と言っているの

ですが、木更津市の大会では、ちょっと考えさせられる場面がありました。

試合前いつものように、I心塾の生徒たちが、体育館の真ん中で準備運動を始めました。

うちの道場の生徒は…と、見てみるとてんでんばらばら…いっこうに準備体操を始める気配もあ

りません。会場の様子を見ていると、I心塾の年長の生徒が突然後の壁に向かって走り出しまし

た。その子は壁にばらばらに置かれていた水筒をきれいに並べ直し、またメンバーの輪に戻りま

した。この姿を見て「心の面でも、うちの道場は負けてるな~」と感じました。

昨年5月号の裏面で「民主主義ほど面倒なものはない」という寄稿をしました。

“勝てる選手の育成”に力を注いでいる道場は、スポーツ強豪校のシステムをそのまま踏襲してい

るように、ある意味専制国家です。『勝利』という目標のために、全ての人が、全面的に協力し

ます。勝てる道場の多くは、指導者が全員を指導するのではなく、ポイントだけを指示します。

それを生徒に徹底させるのは保護者です。一方我が道場は、保護者が指導に参加することはあり

ません。試合に勝つためだけなら、型も試合で使う型だけを練習すれば良いのですが、うちは全

ての基本型を学ばせています。それは、金沢弘和宗家が手にした“空手により心身の調和を得る。

さらに他の人との調和を成し遂げ、幸せな人生を送る力を信じて日々の稽古を行っているからで

す。履き物を揃えて道場に入る。こういったレベルはできるようになっていますが、未だに「挨

拶」「返事」「身の回りの整頓をする」「下の子の面倒を看る」等のことができていない生徒が

います。ただ、確実に休まず稽古を積んでいる生徒は、心も体も成長しています。何度も言うこ

とですが、進歩のペースは遅いかもしれませんが

“人間として空手を学んだことによって成長できる喜び”は手にさせたいと思っています。

『老人と海』『武器よさらば』等で有名なヘミングウェイは、心の疲れを癒やすために人のい

ない土地に行ってのんびり暮らしていたそうです。しかし、その生活にも飽きが来て、人恋しく

なってきた頃、流ちょうな英語を話す日本の女性と出会いました。はじめヘミングウェイはその

女性に夢中になりましたが、すぐに飽きてしまったそうです。「その女性は、きれいな言葉は話

せましたが、中身が何もなかった」と何とも辛らつな言葉でその女性を評価したそうです。

形も大切ですが、最後は『心(人間力)』です。やはり、こつこつ続けることでしょうか。

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