会報「あすなろ」2018年12月号 「いつ 何することが正しいのか?」
またまたの学校ネタで申し訳ありません…。
先日の給食の時間に「○○Rでおかずのエビカツを落としてしまったので19個届けてください」
という放送がありました。職員室では、何人かの先生が、自分のカツを半分にして(2人で1個余
らせる)トータル8個くらいのカツを運んでいました。この放送を聞いて光景を見て「時代が変わ
ったなぁ」と改めて感じました。
学校とは“将来一人前の社会人を育てるための、土台を作るべき所”のはずです。
過去に何度も取り上げていますが、我々が幸せを実感するためには、自分の過失を認め、かつ感
謝の心を持つことです。そのために成長期では、満足より我慢が必要な場合が多いのです。今回の
「エビカツ落としちゃいました事件」も昔だったらどうなったかというと、まず落とした生徒が、
クラスのみんなに謝罪(自分の過失を認め、謝る)し、次に、クラスでできること(半分ずつ食べよう
等)を話し合い実行する中で、クラスの団結力が高まっていく…。
これが現在では、落とした生徒はへらへら笑いながら「しょうがねえじゃん…」
そのうちにカツが届き、めでたしめでたし。失敗から何も学ぶことなく、失敗すら「なかったこ
と」に。生徒は、何もしなくても済んでしまうことを学び、学級担任も生徒に何も教えることなく、
自分も何も学ぶことなく平穏?に過ぎ去っていくのです。
私たちが幸せになりたい(ならなければならない)のは、いつなのでしょうか?できれば「いつでも」
と答えたいものです。しかし、一般に(心も体も)成長期の子どもがそれを感じるのは“自分の思いが通
った時”です。
何度も言うことですが、自分の心がコントロールできない、未成熟なうちは「ワガママ」な感情を
抑えることができません。そんな人間の言うことを100%聞いてやることは、百害あって一利なしです。
学校にしょっちゅう文句を言ってくる親(俗に言うモンスターペアレント)がいます。現代の学校は「弱気」ですか
ら、文句を言っていけば、理不尽な要求でも一応話を聞いてもらえます。
調子に乗って何度も何度も子どもの要求を叶えてやろうという親は「今現在」は満足するはずです。
でもこんな親の場合、まず間違いなく子どもが学校を卒業してから苦労します。個人のわがままが叶え
られる世界なんて、今の学校くらいのものです。
当然世の中に出てしまえば通用しませんから、引きこもり、やがて親や家族への暴力、さらにエスカ
レートすれば、赤の他人へのいわれもない暴力へ…と、親の気苦労は年々増加していくのです。
日本の多くの人が『目先の出来事』ばかりに目を奪われていて『その先』をどうしたいのか、という
かつては当たり前であった考え方をしなくなりました。
空手の道場も同じです。近未来の勝利の喜びをメインに親や子に与えたい(それなりの需要があります)
のなら、指導者は勝つための技術を最優先します。勝利の先にあるもの(=人間としての幸せ、生きる力)
を得させたい、と思うなら地味で辛い稽古も取り入れるはずです。
もちろん、それを理解してくれる親の応援は不可欠です。我が道場は、できれば「その先」で力を発揮
できる子を育てたいです。もちろん今の勝利も手に入れたい(欲張り?)ですが…。
平成30年12月1日
木更津中央支部 支部長 重田 紀元

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