会報「あすなろ」2019(令和元年)年8月号 「知識 と 耐性」

手のひらを合わせて指を組んだ時に、左右どちらの親指が上になりますか?

実はこんな無意識で行う些細な動きも遺伝子(DNAに刻まれている)に組み込まれている情報の1つなので、

反対に組んでみると何となく違和感を感じるのです。

同じように“異性に対する好み”もインプットされています。ですから“深窓の令嬢が暴走族のお兄ちゃんに

恋をしちゃう”ようなこと(俗に言う一目惚れ)が起こるのです。

世間知らずのお嬢様は、彼の暴力的な場面を見ても「この人は私にだけは優しい」「私だけは、この人の

本心(優しさ)を知っている」という思いを持つのです。

でも多くの場合、それは無残な結果になります。逢うことだけで幸せを感じることができる期間を過ぎ、

いるのが当たり前になった時、そのお嬢様は、かつての他人と同様に暴力を受けることになります。

先月の会報で「幸せになるには、ある程度の知識を積み重ねて得られた智慧が必要」という話がありました。

好みのタイプ(遺伝子に刻まれている単なる雄雌の好み)=自分を幸せにしてくれる人ではないことを知ってい

れば、一目惚れはゴールではなく、単なるきっかけであることに気づけ、恋に陥る前にある程度冷静に相手を

観察する余裕が持てるかもしれません。

人に暴力をふるう人、人の気持ちがわからない人、平気でゴミを投げ捨てる人…等々は、装う必要がなくなっ

てくるにつれ(残念ですが)本性が出てきてしまうのです。

例え平均寿命でも、世界最高(男性のみは2位)となると日本人は誇らしく思うようです。

でもこれが、2つの世界一に支えられ成立していることを耳にしても誇っていられるでしょうか?

まず1つは人口あたりの薬剤消費量です。これはアメリカの2倍以上です。

もう1つが寝たきり老人の比率がダントツに高いことです。

2018年には高齢者(65歳以上)は全人口の28%を超えました。そのうち200万人が寝たきり、2025年には300万人

を超えると言われています。

この原因は以前にも述べたように、戦後GHQが日本人に対して行った『命の教育(何よりも命が大切)』によるもの

です。生真面目な日本人は、この教えをかたくなに守り、発展させていきました。最近になって政府から

「人生100歳時代で、年金以外に2000万円は必要」という発表が論議を呼びました。

これから益々寿命の延び(意識がなくなってもベッドに縛り付け、莫大な医療費をかけ大量の薬を投入)が予想されて

います。何が何でも命を延ばせば…という考えもそろそろ見直される時代かもしれません。

80歳で20本の歯を残そうという8020運動というのがあります。でも近頃は8050問題なのだそうです。

80歳代の親を50歳代の子が介護しなければならない、というのです。

近年、引きこもりの子が高齢化に伴い、将来を悲観し無関係・無抵抗の子ども達を道連れに…等という悲惨な事件が起

こっています。

引きこもりの大きな原因の1つは、親の甘やかしです。子ども可愛さに、子が嫌がることをさせないのです。

今の世の中“嫌なことはしなくてイイ”風潮が蔓延しています。

空手の稽古は、つまらない、苦しいこともあります。

そこから逃げてしまうのは簡単ですが、それを乗り越える力は、とにかく継続

それには親の努力・理解も欠かすことができないのです。何度も言うことですが、辛いことを乗り越える中でのみ『耐性』

が育っていくのです。

令和元年8月1日  支部長 重 田 紀 元

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